「家を売る前に、外壁を塗り直したほうが高く売れる?」
「親の家を相続したけど、誰も住まない。修理にお金をかけるべき?」
「空き家のまま置いておくと、何か困ることがあるの?」
売却前の外装リフォームは、「やれば必ず得をする」ものではありません。塗装にかけた費用が、そのまま売却価格に上乗せされるとは限らないからです。一方で、雨漏りや屋根材の飛散など、家の傷みが広がる不具合は、売る・売らないにかかわらず早めに直す のが基本です。
相続した家の場合は、「売る」「貸す」「住む」「しばらく持っておく」のどれにするか で、必要な工事が大きく変わります。まず方針を決め、その後に工事を考えるのが失敗しない順番です。
この記事では、売却前・相続した家の外装リフォームの考え方を、東京都東大和市で外装リフォームを行うクラフトホームズが解説します。
目次
1. 売却前の外装リフォームは本当に必要?
2. 売る前にやっておきたい工事・やらなくてよい工事
3. 相続した家は「方針」を先に決める
4. 空き家のまま放置するリスク
5. 相続・売却で知っておきたい制度
6. よくある質問
7. まとめ
売却前の外装リフォームは本当に必要?
中古の戸建てを買う人の多くは、「買ったあと自分の好みでリフォームしたい」 と考えています。そのため、売主が外壁の色を選んで塗り替えても、買主の好みに合わなければ評価されにくいことがあります。
また、外壁塗装は30坪の家で60万〜100万円ほどかかるのが一般的です。この費用が、そのまま売却価格に上乗せされるとは限りません。
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 費用をかけずにそのまま売る | 買主がリフォーム前提で探している場合に向く。価格交渉の材料にされることはある |
| 不具合だけ直してから売る | 雨漏り・屋根の破損など「欠陥」と見られる部分を直す。もっとも現実的な選択肢 |
| きれいに塗り替えてから売る | 見た目の印象は良くなるが、費用を回収できるとは限らない |
ただし、雨漏りや屋根の破損を知っていながら伝えずに売ると、あとで売主の責任を問われる おそれがあります(契約不適合責任といい、契約の内容と違う状態の家を引き渡した場合に、修理や代金の減額などを求められることがあります)。売る前に家の状態を把握しておくことは、売主自身を守ることにもつながります。
売る前にやっておきたい工事・やらなくてよい工事
やっておきたい(または状態を確かめておきたい)こと
– 雨漏りの修理 ― 天井のシミや雨染みがある場合。原因を調べて直すか、少なくとも状態を正確に伝える
– 屋根材・棟板金の浮きやずれの補修 ― 強風で飛ぶと、ご近所や通行人に被害を与えるおそれ
– 雨樋の外れ・破損の補修 ― 外壁や基礎まわりを傷める原因になる
– 外壁の大きなひび割れの補修 ― 雨水が入り込み、内部の傷みにつながる
– 高圧洗浄や草取り、清掃 ― 費用が少なく、見た目の印象を良くできる
やらなくてもよい場合が多いこと
– 色を大きく変える外壁の塗り替え(買主の好みに左右される)
– 高価な塗料を使った塗装
– デザインを変えるための外壁の張り替え
どこまで直すかは、不動産会社の意見も聞きながら決める のがおすすめです。「直してから売る場合」と「直さずに値引きして売る場合」の両方を見積もって比べると判断しやすくなります。
相続した家は「方針」を先に決める
相続した家は、まずどうするかを家族で決めます。方針によって、外装にかける費用の考え方が変わります。
| 方針 | 外装リフォームの考え方 |
|---|---|
| 売る | 不具合の補修を中心に、最小限に。解体して土地で売る場合は工事不要のことも |
| 貸す | 雨漏りなど住むうえでの不具合は直す必要がある。入居者が快適に住めるよう、外装も含めて整える |
| 自分や家族が住む | 自分の家として、長く住む前提でしっかり計画する |
| しばらく持っておく | 傷みが進まないよう、雨漏り・屋根・雨樋など最低限の管理と補修を続ける |
相続人が複数いる場合、修理費を誰が負担するか でもめることがあります。工事を決める前に、相続人どうしで話し合っておきましょう。
空き家のまま放置するリスク
人が住まなくなった家は、換気がされず、雨漏りや傷みに気づくのも遅れる ため、住んでいる家よりも早く傷んでいくといわれます。
- 雨漏りから柱や床が腐り、家の価値が大きく下がる
- 屋根材や外壁材が強風で飛び、ご近所に被害を与える(持ち主の責任を問われることがあります)
- 庭木や雑草が伸び、害虫や不法投棄の原因になる
さらに、2023年12月に施行された改正空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)では、管理が不十分な空き家を「管理不全空家」として市区町村が指導・勧告できるようになりました。勧告を受けると、土地の固定資産税を軽くする特例(住宅用地特例)が外れ、土地の固定資産税が3〜4倍に増えることがある とされています。
遠方に住んでいて管理が難しい場合は、定期的な見回りや点検を頼める先を決めておく と安心です。
相続・売却で知っておきたい制度
外装リフォームと直接の関係はありませんが、相続した家を売る・持つときに知っておきたい制度です(2026年10月時点)。
相続登記の義務化
2024年4月1日から、相続で不動産を取得したことを知った日から 3年以内に相続登記(名義の変更)をすることが義務 になりました。正当な理由なく行わない場合は、10万円以下の過料の対象になります。2024年4月より前に相続した家で登記をしていない場合も対象で、2027年3月31日まで(または取得を知った日から3年以内のいずれか遅い日まで)に申請が必要です。
相続した空き家を売ったときの税金の特例(空き家の3,000万円特別控除)
一定の条件を満たす相続した空き家を売った場合、売却益から最大3,000万円を差し引ける特例があります。主な条件は次のとおりです。
– 1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた家 であること
– 亡くなった方が、相続の直前まで一人で住んでいたこと
– 相続から3年を経過する年の12月31日までに売ること、売却代金が1億円以下であること
– 家を耐震改修するか、取り壊して土地で売ること(売った翌年2月15日までに買主が行う場合も対象)
– 適用期限は 2027年12月31日までの売却
この特例は、外壁塗装などの外装リフォームをしただけでは条件を満たしません。細かな条件があるため、税理士や税務署に事前に相談してください。最新情報は国土交通省・国税庁や、お住まいの自治体へ確認しましょう。
【現場から一言】
「売却前のご相談では、まず点検をして『直さないと困る部分』と『直さなくてもよい部分』を分けてお伝えしています。不動産会社さんと相談される際の資料として、点検写真をお渡しすることもできます。」
よくある質問
Q. 外壁を塗り替えれば、家は高く売れますか?
A. 見た目の印象は良くなりますが、塗装費用以上に高く売れるとは限りません。買主がリフォーム前提で探していることも多いため、不動産会社の意見を聞いてから判断するのがおすすめです。
Q. 相続した家に雨漏りがあります。売るなら直さなくてもいいですか?
A. 直さずに売ることもできますが、その場合は雨漏りがあることを買主にきちんと伝える必要があります。伝えずに売ると、あとで修理や減額を求められるおそれがあります。修理するかどうかは、修理費と売却価格への影響を比べて決めましょう。
Q. 遠方に住んでいて、相続した家の状態を見に行けません。
A. 地元の施工会社に点検を依頼し、写真付きの報告をもらう方法があります。立ち会いが難しい場合の対応は、依頼先と事前に相談してください。
まとめ
- 売却前の外壁塗装は、費用を回収できるとは限らない。不動産会社の意見も聞いて判断する
- 雨漏り・屋根の破損など、傷みが広がる不具合は売る・売らないにかかわらず早めに対処する
- 相続した家は「売る・貸す・住む・持っておく」の方針を先に決めてから工事を考える
- 空き家の放置は、近隣への被害や固定資産税の増加につながることがある
迷ったときは、まず家の状態を正確に知ることから始めましょう。点検の結果をもとに、家族や不動産会社と相談できます。
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