「家のメンテナンスは、いつ・何をすればいいの?」
「この先30年で、どのくらいお金がかかるのか知りたい」
「急な出費にならないよう、前もって準備しておきたい」
戸建ての外装は、おおむね10年ごとに大きなメンテナンスの山 がやってきます。外壁・屋根の塗装を中心に、10年目・20年目・30年目で工事の内容が少しずつ大きくなっていくのが一般的です。
30年間の外装メンテナンスの費用は、下の計画表の例で合計400万〜700万円程度 になります。マンションのように修繕積立金の仕組みがない戸建てでは、自分で計画を立てて、少しずつ備えておくこと が大切です。
この記事では、新築から30年間の外装メンテナンス計画表と、計画を立てるときのコツを、東京都東大和市で外装リフォームを行うクラフトホームズが解説します。
目次
1. なぜ戸建てにも「長期メンテナンス計画」が必要?
2. 30年間の外装メンテナンス計画表
3. 部位別のメンテナンス時期と費用の目安
4. 足場をまとめて費用を抑えるコツ
5. 修繕費の積み立て方
6. 計画表は「家に合わせて見直す」
7. よくある質問
8. まとめ
なぜ戸建てにも「長期メンテナンス計画」が必要?
マンションでは、管理組合が長期修繕計画を立て、毎月修繕積立金を集めています。一方、戸建てはすべて持ち主の判断です。計画がないと、次のようなことが起こりがちです。
- 気づいたときには雨漏りが起きていて、修理費が大きくなった
- 外壁と屋根を別々の時期に工事して、足場代が2回かかった
- 定年後に大きな工事が重なり、老後の資金を取り崩すことになった
参考として、新築から30年以上住んでいる一戸建ての方を対象にした調査では、これまでの修繕費の平均は500万円を超え、築30〜35年の家では平均約425万円 という結果が出ています(アットホーム調べ、2021年。水まわりなど外装以外の修繕も含む)。
30年間の外装メンテナンス計画表
一般的な木造2階建て(30坪前後、窯業系サイディングの外壁・スレート屋根)を例にした計画表です。
| 時期 | 外壁 | 屋根 | ベランダ・付帯部 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 5年目ごろ | 点検(ひび・コーキング) | 点検(棟板金・屋根材) | ベランダ防水のトップコート塗り替え | 数万〜10万円程度 |
| 10年目ごろ | 1回目の塗装、コーキング打ち替え | 1回目の塗装、棟板金の点検・補修 | 雨樋・破風・軒天の塗装、ベランダ点検 | 100万〜180万円程度 |
| 15年目ごろ | 点検 | 点検 | ベランダ防水のトップコート塗り替え・補修 | 数万〜15万円程度 |
| 20年目ごろ | 2回目の塗装、コーキング打ち替え | 2回目の塗装、または状態によりカバー工法 | 雨樋の補修・交換、ベランダ防水のやり直し | 120万〜250万円程度 |
| 25年目ごろ | 点検 | 点検(防水シートの傷みに注意) | ベランダ・笠木の点検 | 数万〜15万円程度 |
| 30年目ごろ | 3回目の塗装、または張り替え・カバー工法を検討 | カバー工法・葺き替えを検討 | 雨樋の交換、ベランダ防水のやり直し | 150万〜300万円程度 |
※目安です。各時期の費用を合計すると約400万〜700万円です。費用は、外壁+屋根の同時塗装(30坪で100万〜180万円)、屋根カバー工法(70万〜150万円)、ベランダ防水(10㎡で5万〜15万円)などの一般的な相場をもとにしています。塗料のグレードや家の形、劣化の状態で大きく変わります。
部位別のメンテナンス時期と費用の目安
| 部位 | 主な工事 | 時期の目安 | 費用の目安(30坪前後) |
|---|---|---|---|
| 外壁 | 塗装 | 10〜15年ごと(塗料による) | 60万〜100万円 |
| 外壁の継ぎ目 | コーキング打ち替え | 外壁塗装と同時 | 10万〜20万円程度 |
| 屋根 | 塗装 | 10〜15年ごと(塗料による) | 25万〜65万円 |
| 屋根 | カバー工法 | 築25〜30年ごろの検討が多い | 70万〜150万円 |
| 屋根 | 葺き替え | 屋根材や下地が寿命のとき | 100万〜250万円 |
| ベランダ | トップコート塗り替え | 5年前後ごと | 数万円程度〜 |
| ベランダ | 防水のやり直し(ウレタン・FRPなど) | 10〜12年前後 | 10㎡で5万〜15万円程度 |
| 雨樋 | 補修・交換 | 20〜30年前後 | 状態・長さによる |
塗料を選ぶときは「1回あたりの金額」より「30年で何回塗るか」で比べる のがおすすめです。長持ちする塗料を選ぶと、1回の費用は上がっても、塗り替えの回数と足場代を減らせることがあります。
足場をまとめて費用を抑えるコツ
外壁・屋根・雨樋など、2階の高さの工事には 足場 が必要です。足場代は30坪の家で15万〜25万円ほどかかり、工事のたびに必要になります。
足場をまとめる工夫
– 外壁と屋根の塗装を同じ時期に行う ― 塗料の耐用年数をそろえておくと、次回もまとめやすくなります。
– 雨樋の交換や破風・軒天の補修を、塗装と同時に行う
– 屋根カバー工法の時期に、外壁の塗装を合わせる
– 太陽光パネルの設置や撤去を、屋根工事と合わせる
たとえば30年間で外壁と屋根を別々に3回ずつ工事すると足場は6回ですが、同時に行えば3回で済みます。足場代の差だけで数十万円以上 になることもあります。
修繕費の積み立て方
計画表で30年間の費用の目安がわかったら、1年あたり・1か月あたりに割ってみましょう。
| 30年間の外装費用の目安 | 1年あたり | 1か月あたり |
|---|---|---|
| 400万円 | 約13.3万円 | 約11,100円 |
| 550万円 | 約18.3万円 | 約15,300円 |
| 700万円 | 約23.3万円 | 約19,400円 |
毎月1万〜2万円ほどを 「家の修繕用」の口座に分けて積み立てる だけでも、10年目の大きな工事に備えやすくなります。すでに築年数がたっている場合は、次の大きな工事までの年数で割って 計算してみてください。
計画表は「家に合わせて見直す」
この計画表はあくまで一般的な例です。次のような条件で、時期や工事内容は変わります。
- 外壁材・屋根材の種類(ガルバリウム鋼板、タイル、瓦、モルタルなど)
- 前回使った塗料のグレード
- 日当たり・風当たり・周りの環境(北側は苔が出やすい、幹線道路沿いは汚れやすいなど)
- 住む年数や家族の予定
5年に一度ほど点検を受け、その結果で計画表を見直す のが理想です。点検の写真と工事の記録を一つのファイルにまとめておくと、将来家を売るときや、子どもに引き継ぐときにも役立ちます。
【現場から一言】
「工事が終わったお客様には、『次はいつ頃、どこを見ればいいか』をお伝えするようにしています。計画があると、急な出費に慌てず、落ち着いて工事内容を選べます。」
よくある質問
Q. 新築から10年たっていませんが、点検は必要ですか?
A. 大きな工事は必要ないことが多いですが、5年目ごろに一度点検を受けると安心です。とくにベランダ防水のトップコートやコーキングの傷みは、早めに気づけば費用を抑えられます。
Q. 30年で外装に数百万円もかかるのでしょうか?
A. 家の大きさや選ぶ工事によって変わります。長持ちする塗料を選ぶ、足場をまとめるなどの工夫で、総額を抑えられることもあります。一方、雨漏りを放置して内部まで傷むと、費用は大きく増えます。
Q. 計画表どおりに工事しないといけませんか?
A. 計画表は目安です。実際には点検の結果を見て、早める・遅らせるを判断します。劣化が軽ければ時期を延ばせることもありますし、強風や台風のあとに急ぎの補修が必要になることもあります。
まとめ
- 戸建ての外装は、10年ごとに大きなメンテナンスの山がやってくる
- 30年間の外装費用は、計画表の例で400万〜700万円程度が目安
- 外壁と屋根の工事時期をそろえ、足場をまとめると費用を抑えやすい
- 毎月少しずつ積み立て、5年ごとの点検で計画を見直す
計画があれば、工事の時期も費用も前もって準備できます。まずは今の家の状態を確かめ、わが家の計画表を作ってみましょう。
▶ 関連記事:新築から10年目にやるべき家の点検リスト(NO.095)/築20年・30年の家の外装リフォーム計画(NO.096)
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