「中古の家を買ったけど、外壁や屋根はいつ直せばいいの?」
「前の持ち主が、いつ塗装したのかわからない」
「入居前にやっておいたほうがいい工事はある?」
中古住宅を買ったら、住み始める前後のできるだけ早い時期に、外壁・屋根・ベランダ・雨樋の状態を確かめる ことをおすすめします。前の持ち主がどんなメンテナンスをしてきたかで、次に必要な工事の時期と費用が大きく変わるからです。
ポイントは、「雨漏りにつながる不具合を最優先で直す」「メンテナンス歴を調べて、次の工事の時期を把握する」 の2つです。
この記事では、中古住宅を買ったときに最初に確認したい外装のポイントを、東京都東大和市で外装リフォームを行うクラフトホームズが解説します。
目次
1. まずは「メンテナンス歴」を確認する
2. 自分で確認できる外装のチェックポイント
3. 専門家に見てもらいたい場所
4. インスペクション(建物状況調査)と保険の活用
5. 工事の優先順位の決め方
6. よくある質問
7. まとめ
まずは「メンテナンス歴」を確認する
外装の状態を知るうえで、いちばんの手がかりは これまでの工事の記録 です。売買の際に、次のような情報を不動産会社や前の持ち主に確認しておきましょう。
| 確認したいこと | なぜ大切か |
|---|---|
| 建てられた年(築年数) | 外壁材・屋根材の種類や、耐震基準の目安になる |
| 外壁・屋根の塗装の時期と回数 | 次の塗り替え時期を判断できる |
| 使った塗料の種類 | 塗料によって長持ちする年数が違う |
| 屋根の工事歴(カバー工法・葺き替えなど) | 屋根の寿命を判断できる |
| 雨漏りの有無と修理の記録 | 再発しやすい場所を知ることができる |
| 工事の保証書・施工会社 | 保証が引き継げるか、問い合わせ先がわかる |
建てられた年 にも注目しましょう。1981年(昭和56年)5月31日以前 に建築確認を受けた家は、現在とは違う古い耐震基準で建てられています。また、2006年以前に建てられた家 では、屋根材や外壁材に石綿(アスベスト)を含む建材が使われている可能性があり、将来はがす工事をするときに費用が上がることがあります。
記録が残っていない場合でも、外壁や屋根の状態からおおよその時期を推測できます。
自分で確認できる外装のチェックポイント
地上やベランダから見える範囲で、次の点を確認してみましょう。屋根には絶対に上らないでください。
外壁
– 手で触ると白い粉がつく(チョーキング=塗膜が傷んでいるサイン)
– ひび割れ(とくに幅が広いもの、窓の角から斜めに入るもの)
– サイディング(板状の外壁材)の反り・浮き
– コーキング(継ぎ目のゴム状の材料)のひび・痩せ・剥がれ
– 苔・カビ・雨だれの黒い筋
屋根(地上や2階の窓から見える範囲)
– 色あせ・苔
– 屋根材のずれ・割れ
– 棟板金(屋根のてっぺんの金属)の浮き
ベランダ・雨樋・その他
– ベランダの床のひび・膨れ・水たまり
– 雨樋のゆがみ・外れ・詰まり
– 軒天(屋根の裏側の天井)のシミや剥がれ
– 室内の天井・壁のシミ、押し入れの中のカビ
気になる点はスマートフォンで写真を撮っておくと、専門家に相談するときに役立ちます。
専門家に見てもらいたい場所
自分では確認しにくく、専門家の点検が必要な場所もあります。
- 屋根全体の状態(屋根材の割れ、棟板金の釘の抜け、防水シートの傷み)
- 屋根裏(雨漏りの跡、断熱材の濡れ)
- ベランダの防水層や笠木(手すり壁の上のカバー) の内部
- 窓まわり・サッシの周辺(雨漏りの入口になりやすい)
- 外壁の内部の傷み(打診=軽くたたいて音で浮きを確かめる)
最近は、ドローンや高所カメラを使って、屋根に上らずに写真を撮る点検も増えています。写真付きの報告書をもらえば、家族と一緒に状態を確認できます。
インスペクション(建物状況調査)と保険の活用
中古住宅の売買では、インスペクション(既存住宅状況調査) という制度があります。国の講習を修了した建築士が、基礎・外壁・屋根・柱など 構造上大切な部分と、雨水の浸入を防ぐ部分 の劣化や不具合を目で見て確かめる調査です。
| 項目 | 内容(目安) |
|---|---|
| 調査する人 | 既存住宅状況調査技術者(講習を修了した建築士) |
| 主な調査部位 | 基礎・外壁・屋根・柱・内壁・雨漏りの跡など |
| 所要時間 | 一般的な木造戸建てで1〜3時間程度 |
| 費用 | 5万〜10万円程度(面積やオプションで変わる) |
2018年4月からは、中古住宅の売買を仲介する不動産会社に、インスペクションを行う会社をあっせんできるかを示すことや、調査を行った場合はその結果を買主に説明すること が義務づけられています。まだ購入前であれば、調査を依頼できるか相談してみましょう。
また、既存住宅売買瑕疵保険 という、検査と保証がセットになった保険もあります。検査に合格した住宅で、購入後に雨漏りや構造の不具合が見つかった場合に、修理費用が補償されるしくみです。加入できるかどうかは、住宅の状態や売主・事業者によって異なります。
工事の優先順位の決め方
中古住宅の購入後は、内装や設備にもお金がかかります。外装の工事は、次の順番で考えると無理がありません。
- すぐに直したいもの ― 雨漏り、屋根材・棟板金の浮きやずれ、雨樋の外れ
- 1〜2年以内に検討したいもの ― コーキングの劣化、ベランダ防水のひび、外壁の目立つひび割れ
- 計画的に行うもの ― 外壁・屋根の塗り替え、屋根カバー工法・葺き替え
入居前に外装工事を済ませるメリット
– 足場の音やにおいを気にせず工事できる
– 内装工事と工程をまとめて調整できる
– 入居後すぐに大きな出費が来る心配がない
一方で、購入直後は出費が重なる時期です。点検の結果をもとに、今やる工事と、数年後に回せる工事を分けて 計画しましょう。
【現場から一言】
「中古住宅をご購入された方からは、『前の持ち主がいつ塗装したのか分からない』というご相談をよくいただきます。外壁や屋根の状態を写真でお見せしながら、次の工事の時期の目安をお伝えしています。」
よくある質問
Q. 購入前に外装の状態を確認することはできますか?
A. 売主の了承があれば、インスペクションを依頼したり、施工会社に外から点検してもらったりすることができます。不動産会社に相談してみましょう。
Q. 外壁がきれいに見えるので、しばらく何もしなくていいですか?
A. 売却前に塗り替えられている場合もあり、見た目だけでは判断できません。コーキングや屋根、ベランダ防水など、見えにくい部分も一度点検しておくと安心です。
Q. 購入後に雨漏りが見つかりました。どうすればいいですか?
A. まずは雨漏りの場所と状況を写真で記録し、売買契約書の内容(売主の責任の範囲や期間)を確認したうえで、不動産会社に相談してください。修理については、原因を調べたうえで施工会社に見積りを依頼しましょう。
まとめ
- 中古住宅を買ったら、まず外装のメンテナンス歴(塗装時期・屋根の工事歴・雨漏り歴)を確認する
- 外壁・屋根・ベランダ・雨樋は、自分で見られる範囲をチェックし、屋根には上らない
- インスペクションや既存住宅売買瑕疵保険など、中古住宅向けの制度も活用する
- 雨漏りにつながる不具合を最優先に、今やる工事と後でよい工事を分けて計画する
新しい住まいで安心して暮らすために、早めに外装の状態を確かめておきましょう。
▶ 関連記事:雨漏り調査(散水・赤外線)の方法と費用(NO.082)/築20年・30年の家の外装リフォーム計画(NO.096)
▶ 施工事例:施工事例の一覧を見る
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